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復職したいのに怖い…再休職を防ぐために必要なこと

「復職したいのに怖い」は甘えではありません

「働かなければいけないのに怖い」
「復職したい気持ちはあるのに体が動かない」
「また失敗するのではないかと不安になる」
このような悩みを抱えている方は非常に多いです。


特に、うつ病・適応障害・発達特性によるストレス疲労を経験された方は、復職そのものが“恐怖体験”として脳に記憶されているケースがあります。そのため、職場を思い出しただけで動悸がする、緊張する、眠れなくなるなどの症状が起きることがあります。


これは「気合が足りない」「根性が弱い」という問題ではなく、脳が“危険モード”になっている状態だと考えられます。

復職が怖くなる理由|扁桃体優位とは

脳には「扁桃体(へんとうたい)」と呼ばれる、不安や恐怖に反応する部位があります。
強いストレス状態が続くと、この扁桃体が過敏になり、脳が常に緊張状態になりやすくなります。
すると、

  • 不安を繰り返し考える
  • 最悪の未来を想像する
  • 人の目が怖くなる
  • ミスを極端に恐れる
  • 体がこわばる
  • 睡眠の質が低下する

といった状態が起きやすくなります。


一方で、考える・判断する・整理する・感情をコントロールするといった役割を担う「前頭前野」は、強いストレスで働きにくくなることがあります。その結果、「復職したい」という理性的な思考よりも、「怖い」「逃げたい」という感情反応が優位になってしまうのです。

※なお、脳の働きは非常に複雑であり、「扁桃体が悪い」「前頭前野だけが原因」と単純化できるものではありません。しかし、ストレス状態を理解するイメージとしては分かりやすい考え方です。

まず行いたいのは「鼻呼吸」

復職不安を感じた時、まず意識してほしいのが呼吸です。
おすすめは、


「鼻で3秒吸って、口で7秒吐く」

というイメージのゆっくりした呼吸法です。


呼吸をゆっくり長くすることで、副交感神経が働きやすくなり、体がリラックスモードへ切り替わりやすくなります。
逆に、不安が強い時は呼吸が浅く速くなり、交感神経が優位になります。

つまり、呼吸を整えることは「脳と身体に安心を教える作業」なのです。

「心の猫背」とは何か

慢性的な緊張状態を「心の猫背」と表現することがあります。猫背になると呼吸が浅くなり、視野も狭くなります。

実は、心も同じです。不安が強くなると、

  • 視野が狭くなる
  • 悪い未来ばかり想像する
  • 自分を責める
  • 身体が固まる

という状態になりやすくなります。
つまり、脳も“緊張姿勢”になっているのです。
そのため、復職支援では「考え方」だけではなく、身体・呼吸・脳の状態を整えることが大切だと考えています。

前頭前野を整えるアプローチ|TMS治療

当事業所では、薬を使わないメンタルケアの一つとして「TMS治療」を導入しています。TMSとは、磁気刺激によって脳へアプローチする治療法で、海外ではうつ病治療などに活用されています。特に、

  • 集中力が続かない
  • 思考がまとまらない
  • 意欲が低下している
  • 強い不安感がある

といった方に対し、前頭前野の働きをサポートする目的で使用されています。
もちろん、TMSだけですべてが改善するわけではありません。
しかし、睡眠・運動・呼吸・カウンセリング・生活習慣と組み合わせることで、復職に向けた土台づくりの一つになる可能性があります。

不安を鎮静化する「muse(ミューズ)」瞑想

不安が強い方は、頭の中で常にネガティブな思考が繰り返されています。
そこで当事業所では、「muse(ミューズ)」という脳波デバイスを使った瞑想を取り入れています。


瞑想というと難しく感じるかもしれませんが、基本は「今この瞬間」に意識を戻す練習です。

  • 呼吸に集中する
  • 身体感覚に意識を向ける 雑念に気づいて戻す


この繰り返しにより、過剰な不安思考から距離を取りやすくなります。
近年では、マインドフルネス瞑想がストレス軽減や感情調整に役立つ可能性について研究も進められています。

再休職を防ぐために必要なのは「脳と身体の土台作り」

復職で大切なのは、「無理やり気合で戻ること」ではありません。
本当に大切なのは、再び崩れない土台を作ることです。そのためには、
• 睡眠
• 呼吸
• 運動
• 食事
• 感情整理
• ストレス対処
• 自己理解
を整える必要があります。特に運動は非常に重要です。ストレッチで身体の緊張をほぐし、有酸素運動で発散することで、自律神経のバランスが整いやすくなります。汗をかいた後にスッキリするのは、身体がリラックス状態へ切り替わっているからです。

復職時に意識したいこと

いよいよ復職となった時、最も大切なのは「復職すること」を考えすぎないことです。
「うまくやらなければ」
「失敗してはいけない」
と考え続けると、不安に意識が集中してしまいます。


そうではなく、

  • 今日の仕事を一つ終わらせる
  • 小さな達成を積み重ねる
  • 少しずつ慣れていく

という視点が大切です。仕事を通じて自己成長していくイメージを持つことで、感情よりも“理性”に意識を向けやすくなります。

まとめ|復職支援で本当に大切なこと

復職できない理由は、怠けではありません。
脳と身体が「危険だ」と感じている状態では、人は前に進みにくくなります。
だからこそ必要なのは、

  • 呼吸
  • 睡眠
  • 運動
  • 瞑想
  • 脳へのアプローチ
  • 自己理解

によって、安心できる脳状態を作っていくことです。


当事業所では、TMS治療・メンタル測定・瞑想・生活改善支援を通じて、「働きたいのに働けない」という悩みに向き合っています。
再休職を防ぐためには、単なる就職支援ではなく、“脳と心の土台づくり”が重要なのです。


「復職したいのに怖い」と感じている方は、一人で抱え込まず、まずは現在の脳と心の状態を整えるところから始めてみてください。